麻黄湯を飲んで副作用発現
もうすでに書いてしまったかもしれないが、オイラは一時期、麻黄湯という漢方薬を飲んでいた。こいつは中々の優れもので、本来、風邪薬なのだが何故か元気が出てしまう(笑)、ということで、栄養ドリンク的に飲んでいた。
問題は飲み方にあった。
説明書通りなら3本セットのドリンクを1回1本ずつ1日3回飲むのであるが、オイラは3本を一気に飲んでいた。
これくらいでないと、効果なんて出ねぇんだよ(w!!
なんて言いながら、周りの制止を振り切って飲み続けていた。
が、ある日、体に変調をきたした。
・・・なんだかフラフラする・・・
最初はただ疲れてるだけと思っていたんだが、どうも麻黄湯を飲むとこうなることがわかってきた。
・・・やっぱり、3本一気は飲みすぎなんだろうか?けど、以前は大丈夫だったのに・・・。
そう思って、しばらく、というかそれ以来飲んでいない。
ところが、ひょんなことから、その原因らしきものと考えられる要因が浮かび上がった。
ガスター10
オイラは仕事中、こいつを飲むことが多い。しんどいときは特に多い。新人と一緒に仕事するときは絶対飲んでいた。シフト表を見て、
「今日のメンバーは・・・、一丁飲んどくか・・・(笑)。」
薬剤師にあるまじき薬の飲み方なんだが、仕方が無い。
盲点であった。H2ブロッカーに代表されるような胃のpHを上げる薬と、漢方薬の飲み合わせの不味さ。
胃におけるアルカロイドの吸収が上がり、副作用発現の恐れあり・・・。
やられた(笑)。
自分の不勉強さに愕然とした。気づかなかった自分が情けなくなった。解熱鎮痛薬の胃腸障害の原因を理解していたのであれば、当然、これも察さないといけない。
これがわかるのが薬剤師、わかってこそ、いや、知らなくても予測出来るのが薬剤師
しかし気づかなかった。いつも飲んでるから大丈夫ってな具合だ。
だが、オイラが1本ずつ飲んでいたら大丈夫だったのかもしれない。多少、胃でのアルカロイドの吸収が上がっても、副作用らしきものは出なかったのかもしれない。ところが、オイラは3本飲んだ。
薬の怖さを身をもって体験した訳だが、本当に
これが自分で良かった(笑)
と思わずにはいられない。
ところで、漢方薬の作用は弱いと思っているヒトが結構お店でも見られるので、ちょっと大げさに書いておくが、昔のヒトは植物の毒を使ってヒト殺してたりしてたんだろう、ということを考えると、決して植物使ってるから弱いという訳ではないということを、知っておいて欲しい。
今回のオイラみたいに、少し?無茶な飲み方をしたり、その悪影響を加速させるような別の因子が加わると、市販薬とはいえども、体調崩すリスクは十分にあることを知っておいて欲しい。
まぁ知ってたら、ガスター10は飲まなかっただろうが・・・(笑)。
さらにところで、漢方薬は食前やら食間に飲むのが基本なのだが、これを知らないお客さんは結構多い。
葛根湯をレジに持ってきて、
「食前か食間に飲んでください。食前は食べる30分前、食間は食べて2,3時間後です。」
ということを言ってあげると、へぇ〜知らなかったという方が結構居られる。特に、食前。
折角、高いお金を出して、効果を期待して買う薬。オイラとしてもその性能をフルに発揮させて欲しいと思うし、おそらく作ってるヒトたちもそうだろう。
「おいおい、それは食前ではなく、食直前だよ(笑)。」
と、過去の英霊たちは思っていることだろう・・・たぶん。