義務感or好きだから
「humigoroさんは、何でそこまでやれるんですか?」
オイラが、ここまでやることによる弊害というものもあるのである。組織としては。
オイラ、こういう聞かれ方をされたとき、
非常に不快であった。
オイラは、小売業は、お客さんにモノが売れて何ぼ、と思っている。
自分がやるべき、与えられた仕事だけをキッチリこなしていても、モノが売れないことには始まらないはずである。
オイラとしては、
売れるまでやる
というのは基本なのだ。
では何故、同じように自分の担当箇所を与えられている彼と、オイラとで差が出るのか?
オイラは、これをやる気の問題・・・ということにすることには、若干抵抗があるのだが、どう回りくどく書いても最終的にはやる気の問題・・・となってしまう。
その回りくどい部分を書いてみよう(w。
まず、オイラがこれでは駄目だ、と思ったことから全てが始まっている。
店頭に溢れる本当に安い商品。
しかし、コレしか売れない。価格競争の波に飲まれてしまっているこれらの商品。価格競争で勝てるなら良い、勝てないのである。
一方、世の中的には、”大人の事情商品”というものも存在している。利益というものを考えると、安売り商品よりも、こっちの方が売れてくれた方が助かるのである。
最初は、こうした”大人の事情商品”を如何に売るか?というところからスタートしている。
同時進行で、
「よそに置いてない商品を置けば良いだろう。」
とも思ったのである。
素人の発想かもしれないが、誰でもそう思うことだろう。
差別化しよう、ということが最初にあった訳ではなく、利益を出そうと思ったら、自然とそういう方向に進んでしまった、という具合なのだ、実際は。
どこでも置いてる”大人の事情商品”を如何に売るか?ってのは、陳列手法の問題である。
一方、”よそに置いてない商品”の方は、商品知識の問題である。見学会により、オイラは、こうした商品ってのが結構あることを知ることとなった。
”大人の事情商品”と”よそに置いてない商品”ってのが、実は、同一のものであることも多いことを知ることとなる。
なので、しばらく、L■ftを見ては商品を導入してみる、というアプローチが続くことになったのであるが、
これが思いのほか売れない
のである。
humigoro「なんで同じ商品、同じ価格で置いてるのに、うちでは売れないのかねぇ?」
薬剤師A子「それはL■ftだから。お客さんが期待しているものが違うんじゃない?」
おそらく、普通のヒトではここで終わるのである。
しかし、凝り性なオイラがやってしまったことが、悲劇の始まりであったと思われる(w。
うちではあんまり売れないが、ここに利益の種が蒔かれていることは間違いない事実。
オイラは、どのようにしたらこうした商品が売れるようになるのか?を追求することとなった。
が、当時、路線としては2つあった。
路線変更して、もう一度、お客さんがうちの店に求めているものを探ろう路線。
もう一つは、うちの店に、オイラが狙っているような期待を持ってもらえるようにしよう路線。
オイラは、後者を選択した。
何もかも変えてしまえ(w。
と。
オイラは、変化を起こす当事者だが、周りの人間、特に店長は慎重であった。
なので、オイラは、オイラセレクトの商品の正しさを証明するために、やたらと数字を見るようになってしまった。
最初の変化の兆しは、
お客さんが購入する商品が変わったこと。
微妙な変化だが、レジに入っている店長もわかる程度に変化はしていた。
オイラはこれを見て、ますます変化させる路線を突き進むこととなってしまい、人生的には泥沼状態にはまり込んでいく(w。
変えようと思えば、変わるのだ(w。
だが、一方、オイラセレクトの商品の売れ方ってのは、ポツポツ売れる程度であった。
そこに爆弾を投下した人間がいた。
”消えて欲しい店”の店長である。
ライバル君をうちに来させて、オイラの売り場を作らせたのである。
これが不味かった(w。
この装飾という手法を、
「つまり、何でもアリってことね。」
と解釈したオイラの陳列は、凝りに凝ったものとなっていった。
だが、オイラが好きな商品を売るのには必要だったようである。
お客さんの目の前にある商品は、普通ドラッグストアでは置いてない商品。物珍しそうに見ているが、そこから購入に踏み込ませる押しの一手。
・・・それはL■ftだから。
これを、
・・・それはうちの店だから。
にしたかったオイラ(w。
今、そういうジャンルがポツポツ出てきている。
あまりにも回りくどくて、オイラが訳わからなくなってきたのだが(w、
結局、利益を出すには今のようにする必要があった・・・ということである。
差別化出来る商品を選んでくることってのは、誰でもやる。
バラエティショップ的な品揃えにすることも誰でも出来る。
けど、それを販売にまで繋げて、利益の足しに出来るヒト、在庫問題まで解決出来てしまってるヒトなどはなかなかいない。
商品の導入から、その最後まで見届けることがオイラの仕事である。
扱う商品の特殊性から、やむを得ずこうなってしまっているのだ。
これが薬なら・・・全然違ってくるのだ。
ガンガン返品に掛かる薬やオーラル商品。
オイラの売り場からは、そういう商品は出ていない。
実は、これが凄いことなのである(笑)。
最小限の商品数で、デカい売り場を作り、きっちり定番に収め、売り切っていく・・・。
これは勝手に出来るものではない、客層にもよるのだが・・・。
義務感or好きだから
オイラは両方と答えている。
オイラは別にメイク品などが好きな訳ではないのである(w。
この辺、周りの人間はみんな誤解している。
こんなにコマコマした商品、好きな人間なんているのか?とすら思うのだ、本当は。
オイラは、お客さんのリアクションを見るのが好きなのだ。
「すげぇ〜。」
とか、
「ヤバい。」
とかいうリアクションは、おっちゃんを大いに奮い立たせる(w。
それを得るためにやらねばならないことが、今の仕事である。
今でこそ、店の命運を握る売り場になってしまったが、
誰でもそうでしょう?たぶん。
お店やってるヒトならば・・・。