捏造のおかげで・・・

・・・いや、助かってるんだけど・・・個人的には。


「納豆なんかで痩せる訳ないやろーーーーー(笑)。」


もう一度声を大にして、
「納豆なんかで痩せる訳ないやろーーーーーーー。」


この際だから、杜仲茶とかシモン茶とかも本当に痩せるのか誰か科学的に白黒付けてくれんかのぉ?実際に、痩せたら痩せたでその原因を・・・。いや、俺的には、どういうヒトが飲んだら痩せたのかが知りたい。そうしたら勧められるでしょ?


お店的には、商品が売れて良いんだが、薬剤師である俺個人としては困ることが非常に多い。


例えば、とうもろこしがメラトニンが入ってるってことで、安眠に良いという放送をしていたころ、お店にも「メラトニンありませんか?」って感じで来るヒト多かった(っていっても2,3人)。ちなみにメラトニンは売ってない。俺は個人輸入でゲットしたが・・・。
で、なんか牛乳にトリプトファン(?)が入ってるのでどうのこうの、っていう話になった。実際、サプリメントとしてそういうものが出ているが、俺的には、そんな1アミノ酸をちまちま摂取するなら、プロテインでも飲めば?そこのアミノバイタルでも飲めば?と思うのだ。

まぁアミノ酸って体内のいろんな物質の前駆体になってるから・・・という理由で、そのアミノ酸を飲めばその後の物質も自動的に増えて効果が出る的な理屈が多い気がする。人間の体ってそんなに単純ではないはずだ。


俺は単純ではないと習ったよ。


「それは真実ではないよ。」
と、わかっていても、お客さんが信じ込んでるものを「いえ、それは違います。なぜなら、これこれこういう理由だからです。」と説明するわけにもいかない。何回か説明したこともあったが、理解してもらえず・・・。非常にデフォルメされたことを、実は、これこれこういう理屈があって、今回は、こういうことだから違うんです、といった具合に非常にややこしい話になるケースが多い。


「なんで、マチアキのいうことは信じて俺の言うことは信じられんのか?」


と何回独り言を言ったことか・・・(笑)。


テレビで、ファイナルアンサーのヒトがノロウイルスに対して、なんか整腸剤みたいなものを飲んどけば大丈夫ということを、チラッと言ったことだって、事実はわからんが、

「細菌とウイルスは腸の中で戦うのか?大きさ全然違うし、生き方が全然違うから腸内細菌はウイルスなんて華麗にスルーするんと違うかなぁ?」

と疑問を抱いてしまう(くどいようだが、実際に効果あるのかもしれん、誰かが検証するしかない)。


そんな訳で、ぶっとい11000円もしたサプリメント関連の本を購入した(涙)。一応これには、人間における科学的な検証の有り無し、や、論文的にはどうか?とか書いてある。まぁ研究とかしてそうなヒトが読むような教科書だ。けど、短いとはいえ、研究畑で過ごしてきた人間としては、

論文すら、読んでみんことには信じられんよ

と思う。けど、この本の中で、俺にもおなじみのサプリメントのページを見てみると、ヒトでの検証は行われていないってのが、多いこと、多いこと。そりゃそうだ、世の中には、人体にもっと影響力を及ぼす物質が幾らでもあるし、そっちの方がお金になるのだ。既存の言ってみれば食品の効果をコツコツ検証するヒトなんて少ないだろう。



健康食品に限らず、普通の(一般用)医薬品も怪しいものがある。販売用にと、パンフレットみたいのが送られてくるのだが、その説明が子供騙しなのだ(笑)。けど、おいらは売らねばならない。”嘘でもないけど、ホントでもない”ことを喋りながら。



で、思うんだけど、テレビでコラーゲン売ってるとき、おばちゃんが本当に肌が艶々になって出てくるけど、あの種が知りたい。と思って検索してみたらこんなん出てきた。

http://www.cosmetology.or.jp/2004/12-21.pdf



こんなんも出てきた。
http://www.faminet.co.jp/ebm/collagen/collagen/point.html
この魚由来の方が吸収が良いっていう説明、わかります?

俺にはわかりませんとも

意味不明です。

このグラフの縦軸の単位がグラムになっているが、これは何の重さなのか?プロリンのことか?だとしたら、魚の方がもともとプロリンが多いという可能性はないのか?縦軸には、全プロリン量に対する割合を記すべきではないのか?表題は吸収としておきながら・・・。で、健康食品の怪しいところは、こうした試験管での実験結果を用いて、魚由来の方が吸収率が良いと断言しているところである。


なぜ?・・・なぜそう言い切れる(笑)?。

確かに、吸収速度は速いかも知れんが、吸収率はわからんだろうが!!。

からしたら、実際に吸収実験したら差がでないから、こういう試験で誤魔化したようにしか見えん。向こうからしたら、ヒトでの試験は困難だからってな具合なんだろうけど・・・。


で、この非科学的な文章を藤本 大三郎というエライ先生が監修している。コラーゲンでは世界の第一人者らしい。これほどのヒトが監修しても、このレベルの文章なのだ。で、普通のヒトがこれを見てうちの店なんかに来るでしょ?

けど、お店では、誤魔化してるように見える・・・なんて言えない訳で・・・。


そんな訳で、このFOOD STYLE21って本をゲットしてみようと思う。