売り場づくりの腕

さて、新人君は非常に興味を持っていたようだが、彼はやらなかった。

いろいろと説はあるだろうが、

陳列が上手くなるヒトってのは、
絶対に拘りがあるのである。

この辺の拘りの有無ってのは、
売り場を見れば、見るヒトが見ればわかるのであるが、
普通のヒトにはわからない。

せいぜいわかることは、綺麗かどうか?である。


で、育った店の違いによる部分ってのは、
こうした拘りが、どのような拘りで成功に至るか?という部分に影響してくる。


本日、”デカい店”に行った社員薬剤師君が、うちの店に商品を取りにやってきていたのであるが、
そのとき、オイラが、今日送られてきたあの商品が実は熱い商品であるよ、と教えたのである。

うちの店では売り上げ、利益ともに熱い商品となりうる。デカく陳列すれば。
けど、社員薬剤師君の話では、雑魚キャラ商品がアホほど売れるらしいのである。

となると、熱い商品が1個売れる間に、雑魚キャラの方が大量に売れて、
熱い商品があまりおいしくない、というケースにもなると思われる。
しかも、”デカい店”は、ほぼ定価でモノが売れる有難い店である。

雑魚キャラ商品ですら、立派過ぎる利益商品となるのだ。


なもんで、”デカい店”にて結果を残せる陳列ってのは、
雑魚キャラ商品をいかに目立たせるか?
つまり、売れ筋商品をゴールデンゾーンに持ってくるような陳列の方が優れている、となるかもしれない。


これがうちや”消えて欲しい店”だとどうなるか?


お客さんは安さを求めてきているので、安くなりすぎた雑魚キャラ商品をゴールデンゾーンに持っていこうものなら、
利益ゼロ、しばしば赤字の商品ばかりが売れてしまい、全く利益が取れない売り場となってしまうのである。

しかも都会の店である。

安い売れ筋商品ばかり目立たせても、他の店も安いので、全く魅力の無い売り場ともなってしまいかねない。



さて、ライバル君が”消えて欲しい店”でやっていたこと。
”安くして売り切る”
この手法は、うちの店では通用しない(w。
安くして売り切ったらエエねん、ってのが使えないのである。
ってか、使わせない(w。


この辺が、オイラとライバル君の差を生むきっかけとなっていると思われる。

オイラはマニアックな商品をポツポツ売っていくので、ポツポツしか売れない商品をガッツリ発注する訳にもいかない。
ガッツリ発注して売れなかったら、安くしても売れないので、もうどうしようもなくなるのである。

一方、客数に恵まれていた”消えて欲しい店”は、安くしさえすれば、それなりに売れるので、
在庫を捌くことが可能である。


という訳で、当初の予定から大幅に話が変わってしまったが、
それぞれの店で、
こいつの売り場は・・・
という話になっても、店の客層やら、商品の売れ具合により全然話が違ってくるということである。